<津軽のへら鮒釣り>

厳寒の中、極細のハイテク製品の穂先に薄く氷が付着している、身も凍るよう

な寒さである、繊細な孔雀の羽根浮木のトップがわずか3ミリ程度であろうか、

水面でピクッと動いたような気がした、瞬間竿唸りと同時に右手の竿は満月に撓

んだやった!大物だ!!

 


少年時代父の釣りに影響され、へら鮒釣りの趣味が定着してから

何年経つのだろうか?

青い海、青い空、青い森、澄んだ空気、純白なパウダースノー、そして

真っ赤なリンゴ、さらに小川原湖周辺、岩木山麓の鶴田町にある

津軽富士見湖のへら鮒釣りに魅せられたことが津軽に根をおろすき

っかけにもなった。

青森に来て、気心の知れた釣友にも出会うことも出来た、しかし何年経っても

釣技の方は全くと言っていいほど上達していない、いつも同行の友に笑われなが

らも少しでも上達したいと、向上心だけは失うまいと努力を怠らないつもりでいるが、

相変わらずの猫技である。

へら鮒釣りはお互い声の届く範囲に釣り座を構え、ある時は日頃の煩わしさか

ら開放され無想に陥る、ある時は釣友と世間話に花が咲く、そして又ある時は釣

技釣果を競うそんな点がこの釣りの奥行きの深さだと自分で勝手に思い込んでいる。

素晴らしい津軽の大自然にどっぷりと漬かり、野武士のような精悍なへら鮒や

傷一つないきらきらした美人のへら鮒に出会った時の充実感と満足感は、言葉

に表せない、感激のひと言である。

蛍光色の玉網に取り込んだへら鮒に『またあおうね』と再会を期してそっと足

元の水中にリリースする、へら鮒釣りはそんな釣りである。

最近ブラックバスの繁殖で関東以西のへら鮒には御難の環境になった、さらに

は水不足と続こうものなら、悲惨な状況となる、その点雪国のへら鮒は自然に恵

まれ、天敵もいない、都会周辺の環境に比べると恵まれている、こんなに素晴ら

しい津軽の環境を大切にしなければいけないと思う、さらにこんな素晴らしい津

軽に在住出来る自分は幸せ者かも知れない。

頭の体操と思い、パソコン通信を始め、早速へら鮒の釣り師が集まるフォーラム

に入会した。

“私の釣り場”に行く

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